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 こちらは、2006年までに発行されたメールマガジンの内容です。


■ 緊急レポート! 家に芸能人がやってきた!

メールマガジンからいらした方、ここが「アタマに残る中小企業」で間違いないです。

 僕は日頃あまりテレビを見ない。見るのはCMが好きだから、CMハンティングのような目的がほとんど。だから自慢ではないが、芸能情報にはかなり疎い。そんな僕なのだが、先日芸能人に訪問取材していただく機会を得た。奇遇にも、新居で初めてお迎えしたお客さんでもあった。

 唐突な話だったので、今回は緊急レポート!芸能人の「人の心を掴む技術」からは、学べることが山盛りだ。

■ 「はっひふっへほ〜!」

 僕の自宅兼仕事場にお越しいただいたのは、「はっひふっへほ〜!」という和田アキ子さんのモノマネで知られている吉村明宏さんだ。

■ 謎(?)の儀式

 車が到着してまず降りてきたのはスタッフ2人。タレントは狭い車の中で待っている。スタッフが撮影準備だとか、簡単な打ちあわせをすると、ようやくタレントさんが入ってくる。この謎の儀式、というよりその段取りは、意図的ではないにしても、タレントの存在感の演出になっている。

 玄関から吉村明宏さんが「こんにちは〜」と入ってきて、2階の仕事場で待っている僕のところまで来る間、テレビで聞きなれた声が近づいてくる。「おお〜!ホンモノだぁ〜!」ハナシのプロ相手に話すと思うと、さすがに緊張する。

 笑いを売るのが商売の方なので、どちらかというとバラエティー系の騒々しい方なのかな?と予想をしていたのだが、気持ち良く裏切られた。とても落ち着いていて厳しい目をしている「アニキ」のような雰囲気なのだが、笑うととても優しい顔になる。

 しかも、結構ファッショナブル。お笑い番組で見る明るい色のチェックのジャケットを普段から着ているのかと思ったら(そんなはずないか)、黒い革ジャケットに黒いパンツ姿。髪形は「毎日切ってるんですか?」と思うほど揃っている。とても46歳には見えない。

■ 人の気持ちを感じ取る技術

 「元気な経営者(僕?)達の横顔を紹介する」企画なので、吉村さんと、スタッフの方2人を交えて、僕の仕事のことを中心に約1時間ほど話をした。

 話をする中で「さすがだなぁ」と感じたのは、吉村さんが僕の話を聞いて、勘所をすぐに掴んでしまうことだった。

 以前、滞米中に18歳の頃から手紙のやりとりをさせていただいていたショー・コスギさんのLA事務所に何度もお邪魔したことがあった。その時にも感じたことだが、芸能人というのはこうして、見る人の心を掴む努力を重ねることで、人を喜ばせる技術を体得していくのだろう。芸能人でなくてもこんな技術は欲しいところ。

■ 会話がはずむ聞き方

 僕が「この辺りは苦労しているんだよな〜」と思いながら話をしていると、良いタイミングで、

 「だけど、○○○ってのは大変でしょう?」

 と言ってくれる。そうなると、こちらは

 「そうなんですよ、アニキっ!もっと聞いておくれよ!」

 という気分になってしまう。こちらの立場をすんなり理解してもらえるので、とても話しやすい。

 会話に集中し相手に共感出来る部分を必死に探すことを繰り返し行い、その感性を磨いた努力の結果なのだろう。また、ご本人もかなりの苦労人である証拠だと思う。

■ 芸能人も経営者のようなもの

 途中、人気商売である芸能人も、実は”自分”という商品を扱う経営者のようなものだと気付いた。吉村さんとの話の中で、

吉 「ひとつヒット商品を持つことが出来れば商売は上手く動くんだよね」
石 「僕は他の芸能人のことはよく知らないですが、
   吉村さんの場合は『はっひふっへほ〜!』ですよね?」
吉 「あ〜、そうだな。あれがオレにとってのヒット商品だなぁ!
   だけど怖いよね。一度それがヒット商品になったら、世間はその
   イメージだけしか覚えてないんだよね。
   だから、今も子供に『アンパンマン?』って聞かれちゃう。」

 なるほど。吉村さんに他にも色々な”売り”があっても、初期のヒットだけで認知されてしまうことで苦労もあったに違いない。特に僕のような芸能界に疎い人が相手だと、苦労したに違いない。大変申し訳なかったです。

■ 応援してまっせ〜!

 このインタビューの後、息子と写真に収まってくれたり、家族で写真を撮ったり、まだ始まっていないウチの外構に自分の子育て経験からアドバイスをくれたりと「アニキ的・吉村明宏」はどこまでも良い人なのだった。完全に心を掴まれてしまった。

 こうして吉村さんは我が家にとって、とても特別な芸能人になったのは言うまでもない。と、いうことで応援してまっせ〜!

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