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 こちらは、2006年までに発行されたメールマガジンの内容です。


 ■ 寄せ集めチラシの落とし穴
 第一回目は、下にある求人チラシ。縮小、圧縮して、電話番号等をモザイクで隠しているのでかなり見にくいが、実際のチラシだ。



 さて、このチラシの中で一番目立つのはどこの会社?

【答え】 中心の広告代理店

 皮肉にも、この広告を企画した広告代理店が一番目立っている。他の会社はもうゴチャゴチャといった感じで、何にも見えない。見る気も起きないといった方が正しいかも。

 あたかもこのチラシの「タイトル」のように代理店が目立っているが、このチラシにタイトルが必要なのか、ちょっと疑問。枠が埋まらなかったことが理由なのかどうかは不明。

 チラシには、こういう落とし穴がある。「良い人材に来て欲しい。だから、自社の希望を全部詰め込みたい」、その気持ちは分かるのだが、目的は達成されたのかどうか。気になる所だ。

【目立つ理由】

 この場合に限定すれば、空白が多い事が目立つ要因。ごちゃごちゃした中に、数カ所だけ空白が広いためだ。2番目に目立つのは、左端上から4番目の会社。

【しかし!】

 ただ、このチラシの場合、切実に就職先を探しているわけだから、見る人は隅々まで見る可能性が高い。とすれば、ゴチャゴチャでもあながち的外れではない。逆に情報が少ないと、探している方が心配になってしまう可能性もある。その辺のバランスが一番微妙な所だ。重要なのは、相手を研究すること、これに限る。

【気になる事】

 ところで、気づいた方も多いだろうが、このチラシ「800」という数がやたらと目立つ。実はコレ、借金の上限が800万円と書いてある。全部広告主が違うのに、この類似には何か意味があるのか?

 先程触れた「重要なのは、相手を研究すること」という観点からいえば、職探しをしている人=お金に困っている可能性がある人、と考えられるので、ここに借金の宣伝を出すことで対象の絞り込みは出来ているわけだ。

 または、上限800万円というと、相手は企業なのか。と言うことは、あまり景気のよくない会社の経営者が、

『くそっ、この不景気に人を雇えるなんてどんな業種なんだ?』

と思って見るのか。それを見越して、一番最後に見るであろう下の方に借金の広告を入れてあると言えそうだ。仮にトップにこの宣伝があったとしたら、広告そのものが「見てはいけないもの」になって、飛ばされてしまう可能性がある。

 しかし、この800万円、この代理店のデザイナーがテンプレート式にはめ込んだのか、実は全部同じ広告主なのか? う〜ん、謎だ。

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