ハッキリ言ってデザイン的にはゴチャゴチャしていて見にくい。名簿屋を使ってピンポイントで子供のいる家庭を狙うのだから、この程度で十分なのだが、重要なのはそんな事ではない。このチラシのまん中少し上に、異様な人形が写っている。これを拡大すると、
この制作(または掲載)にOKを出した社長は素晴らしい。こんなにアタマに残り、見に行ってみたくなる五月人形もない。
社長がバイク好きで、企画を出してみたら乗り気になったのか、ウケ狙いでやったのか分からない。しかし、どこにも「奇をてらった」イヤな雰囲気がなく、とても真面目な作品。だから、人形作りを楽しんでいる作り手の気持ちが伝わってくる。こういう決断僕は大好きだ。勇気を持って思いきってやるべきだ!(ただ、これを試す場合、的を外すと撃沈なので、確信が出来るまで調査が必要)
おそらくこの制作は、大乗り気の人か、鼻の横にしわを寄せて見ていた人の2種類に別れたのではないか。しかし、これは成功と言っていいだろう。お客さんの意表をついた、とんでもない「五月人形」。これで僕の頭には、この会社の名前が残ったし、是非見たいと思った。
自社の仕事をこれくらいおちょくれる(?)、そんな度量の大きさとユーモアが、逆に技術への自信を伺わせるし、人形って本来楽しむためのものだったんだよなぁ、と再確認させられる。いつのまにか自分の業界を、神聖視し”アソビ”がなくなっている業界って多い。それではいかんだろう。
ところで、サイズはどのくらいなんだ?書いといて欲しかった。これも、「来て確かめてください」という表現か。加えて「バイクに乗るザ・サムライ 25万円、20万円より各種」ってことは、まだ他のバージョンがあるってことか!是非見たい。