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 こちらは、2006年までに発行されたメールマガジンの内容です。


■ 季節感を破壊せよ!?

メールマガジンからいらした方、ここが「アタマに残る中小企業」で間違いないです。

 寒い冬に食べると意外にウマイものがある。その筆頭は何と言っても

 「ソフトクリーム!」

 僕は冬でもTシャツの上にはMA-1だけという”暑がり”。それも手伝って冷たいソフトクリームが大好きなので、雪がどれだけ積もっていても”ご当地アイス”の看板があると食わずにはいられない。とはいえ、「寒いときこそアイスクリーム」という人は多いので、これは冬に食べても既に何の意外性がないとも言える。

■ 冬といえばどんな色?

 冬の折込み広告を思い浮かべてもらいたい。もう疑いなくオレンジや赤の暖色系統が多い。とにかく暖かい。

 なぜか?

 寒い季節に暖かいもの。おでんや、鍋物、肉まんあんまん、ファンヒーター、カイロ、こたつ、ジャンパー、コート等々を売らなければならないから。また、お客さんが求めているものがそいういうものだから。だけど、どれもこれも皆同じ色で差が分からなくなってしまう。

■ 本当にお客さんはそれを求めているのか?

 2日に高校の同級生と新年会をやった。

 「寒いから鍋だろう!」

 ってことで、鍋物屋を予約して座敷で鍋をつついた。しかし、この部屋がやったら暑いのだ。そうしたら、酒を飲まない僕は炭酸系のソフトドリンクが欲しくてしかたがなくなった。

 これだけ建物が断熱され、更に高性能な暖房器具を使い、建物の中ならば半袖でも寒くないほどの環境がどこにでもあり、年中食いたいものが食える国でいつまで”夏冬”の区別が有効だろうか?

■ 年末からのTVCMで

 ビールの宣伝に変化があった。透き通った青い空、白い雲、海、緑の草原。そこを歩く男達は、真っ白でルーズなシャツをラフに着ている。

 全く「夏」の風景。

 で、「こんな寒いのに、こんな宣伝は見たくない!」と思うかといえばそうではない。

 夏の暑さ、咽の渇きを思い出し、爽やかな風が吹くようなその雰囲気に酒を全く飲まない僕でさえ「う〜ん、ビールっていいかも」と思ってしまった。このコマーシャルを見る人がどんな環境に居るのかをよく見抜いたCMだと感心した。寒い街中で見ても気持ちいいかも。極寒の地で遭難し、夢に見たのは暖かい風景でその温度まで感じたという話もある。その時の実際の環境と、脳内の想像力は必ずしも一致する必要はない。

■ 意外と食える夏の食べ物

 ソフトクリームに限らず、和食の後の抹茶アイス、暖房の効いた部屋での冷たいスイカは美味い!逆に、冷房の効いた部屋で雑煮を食ったって美味しいかもしれないし、鍋物だっていけそうだ。

 今回は分かりやすい”食”で考えてみたが、季節感を利用することで意外な魅力を引きだすことが出来るかもしれない。

 「これが定石」と安心していると落とし穴にはまるかも。
 とはいえ、個人的には季節感は大切にしたいと思うのだが。

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