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 こちらは、2006年までに発行されたメールマガジンの内容です。


■ 針が見えてます

メールマガジンからいらした方、ここが「アタマに残る中小企業」で間違いないです。

 軽やかなリズムに合わせて

 ♪ すぐ乗った ♪ すぐ乗った〜 ♪

 という、ある大企業のCMがある。自動車のような高額な買物をさせるのに、カタログだけで決めさせたり、数分の試乗で販売してきた業界も業界だが、気楽に試乗をさせ、試乗した人に特典を付け先制することで”値引き交渉”からも目をそらせようという作戦に見える。

 余談だがアメリカでは、新車を買いに行くとディーラーの展示場にずらっと並んだ新車の中から「これ!」という一台に乗る。もしその車が気に入れば契約書にサインをして、ナンバーの無い”まさに試乗した”その車に乗って帰ることが出来た。ナンバーは後で郵送されてくるので、自分で取り付ける。仮にエアコンがオプションだった場合は、後日予約をして取り付けに戻る。

■ CMのトドメが好きじゃない

 ”すぐ乗った宣伝”の最後の決めの言葉は、

「買うとは決めてないけどね」

 ”試乗=購入”と考えているお客さんの立場になって考えた言葉なのだろうが、これではエサにつけた針が見え見えで印象が悪い。この手のコピーは妙にお客さんに迎合している印象があって、警戒心を起こさせる。家電店のメーカー派遣の販売員のように、お客さんに合ったモノを選ぶような顔をして、自社製品を売ろうとしているように見える。

■ 大企業はさておき

 一時期流行った「〜はまだするな」という広告。例えばある企業がパソコンを売っている会社だとすると、

「パソコンはまだ買うな!」

と言ってみる。そうすると最初のうちは「なんでだろう?なんでパソコンを売るのが仕事の人がまだ買うななんて言うんだろう?」と興味を示すだろうが、これも手軽すぎて濫用され、いまや針だけで釣りをしているようなもの。

■ 先日も・・・

 まだこの手法を、ベタで真似したチラシを打ってきた企業があった。ぶっちゃけて言ってしまえば「家はまだ買うな!」という有名なコピー。

 まだ買うな!と言っている会社が何で成り立っているのかといえば、当然家を売ることで成り立っている。それを売らずにどうしてやっていけるんだ?これは当然”まき餌”だろう。とお客さんが考えるようになるのに、さほど時間はかからないのだ。

 安易に人真似をして、仕掛けの針がちらちらするPRは印象を悪くする。お客さんはバカではないのだ。甘く見ているとケガをする!

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