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 こちらは、2006年までに発行されたメールマガジンの内容です。


■ アンタ知らないでしょ?

メールマガジンからいらした方、ここが「アタマに残る中小企業」で間違いないです。

 ある商品を奨められるとき、実際に使った人のコメントは役に立つ。その便利さが実感を伴って伝わってくるとき、

 「へ〜!使ってみたいねぇ!」

と思う。ところが、”何かもっと沢山のユーザーを獲得できる良い用法はないものか?”とアタマでっかちに考えられたコメントは、共感どころか反感を持つことがある。

■ 現実味がないハナシ

 テレビで頻繁に目にするコマーシャルに「衣類等の除菌消臭スプレー」がある。その中に、幼稚園の先生が出てくるシーンがあり、その製品を使っているという”証言”をインタビュー形式で見せている。

 ところが言っていることが「お昼寝をさせるから、布団を除菌する」だとか「使ってみると色々除菌したいところが沢山出てくる」という意のことを話す。しかし、これって現実的なのだろうか?

■ 子供の生き方

 子供を持ってみてはじめて分かったが、”家の除菌”なんて何の意味もない。子供は意外な行動をするスペシャリスト。床を舐めたり、ホコリを食べたり、犬とキスをしたりと一日中やっている。もちろんそこから何か体に不調を起こしているのかもしれないが、その全てを除菌することは不可能だ。

 また、バブル期の”除菌流行”のおかげで、日本人はばい菌に対する抵抗力が低下していると言われている。世の中が”何でもかんでも除菌・抗菌”という意識から遠ざかっている。これはユーザー側に必要性が発生していない用法を捻出しているのだから、共感出来ない。

■ 他にも使い方はある

 同じ製品で別バージョンのコマーシャル。宮本信子の創作する女性キャラクターのような堅実で飾り気のない母親が主人公。鍋料理をした後、家族総出で部屋の片づけをする。一人はその製品を手渡され、部屋に残る”鍋料理の臭気”を除去するため、所構わずスプレーを吹きまくる。

 鍋料理の後、ちょっと部屋を出て戻ってきたときの”余韻(残り香)”ってのがとても大切だと思うのは僕だけではないと思う。CMを作った人が、ホントにこの製品を使った”良さ”を知ってるのか?と首をひねりたくなる。

■ しかし実際は凄く”使える”製品である!

 CMのせいで妙な方へ目を向けさせられてしまっているが、実はこれは役に立つ製品なのだ。(この製品の悪口を言いっ放しにするわけではない!)

 例えば焼き肉店を出た後仲間と別れ、一人電車に乗ると、自分が”焼き肉喰ってきました”という強い匂いを辺り一面に発散しているのが気になることがあると思う。そんなとき”シュシュ”っとスプレーするだけで臭いがなくなる!焼肉店のレジに置いてあったりすれば、女性客は特に喜ぶだろう。

 これは焼き肉店に限らず、匂いの残る料理をお客さんを訪問する前に食べたりしたときにも有効なはず。これならお金を払う価値があると思う。

■ 実感を上手に伝えること

 無理して考えた”こんな効果(または用途)もあります”ってのはすぐにお客さんにバレる。それより、実際に使ってどんな問題を解決出来るのか、そこに共感してくれる人が多ければ多い程、モノって良く見える。

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