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 こちらは、2006年までに発行されたメールマガジンの内容です。


■ ブレインストーミング 2

メールマガジンからいらした方、ここが「アタマに残る中小企業」で間違いないです。

 僕のホームページの方でやけにアクセスが多い”ブレインストーミング”(http://www.cobeat.com/flyer/041_50/fly_0050.html)について今回は続編を。

 ブレインストーミングを行う場合、様々な障害がある。その障害は外的なモノと内的なモノがある。

■ 普段の自分の”枠”

 内向的な人は特にそうなのだが、真面目で会議で発言をする人でも、ブレインストーミングとなると口が開かなくなる場合がある。内向的な人の場合は、単に「恥ずかしい」という理由だけの場合も多いが、問題は普段は発言出来る人が急に黙ってしまうこと。ブレインストーミングの場が、お調子者の独壇場になってしまうことは可能なかぎり避けたい。

 真面目な人が黙ってしまう原因として”自分の枠”を設けてしまっていることが挙げられる。普段から真面目な人は、宴席でもなかなか弾けることが出来ない。後で「なんかいつもと違うよな」「見慣れないからヘン!」とウワサされやしないかと思ったり、逆に「自分のイメージを壊さないためにも、何か気の利いた事をいわなくては」という気負いがある。

 そんな気負いを持ってしまっている人を早めに見つけて、その”枠”を外してあげる必要がある。

■ 勢いに乗れない

 ブレインストーミングを始めると、その方法が体に馴染みやすい人とそうでない人が出てくる。ポンポンとアタマに浮かんだことを口から出せる人は、思いつくままに発言していく。

 ところがそのタイプの人が数人いるだけで、そこにリズムが出来てしまい他の人が入り込む余地が無くなってしまう場合がある。そうすると、その数人(又は一人)の独壇場になり、周りの人は単なる傍観者となり、出てきたアイデアに笑ったり、うなづいたり反応するだけになってしまう。

 ”ストーム”というだけにアイデアがポンポン出てくる人を制止するのは非常にもったいない。しかし、黙っている人がアイデア無しの人間ということもない。議長のいないブレインストーミングでは、様々な人の意見を引きだしやすくするためにも、「自分はアイデアマン!」とばかり独走するのではなく、話しやすくする空気作りを各人が意識的に行うことも必要だ。

■ 準備不足

 前回も書いたことだが、ブレインストーミングで誤解されやすいのは、

 「思いついたことを何でも言えばいいんでしょ?」

という部分。言葉としてはそうなのだが、その場に臨む前に必ず準備をしなければならない。準備というのは、ブレインストーミングで言うことを前もって用意しておくことでは決してない。

 かならずアイデアの元になるような情報集めをしておくということだ。ただし、これが意外に難しい。積極的に”命題”を意識して情報集めをしすぎると、非常に偏ったアタマが出来てしまう。

 普段から自分の業種・ジャンルを越えた書籍を読んだり、テレビやネットの情報をどんどん吸収しておくのは当然のことだが、テレビ番組の構成の意図や、書籍の出版の仕組み等、内容だけでなく、背後の構造等にも興味を持っておく必要がある。そうすると、他業界で使われている手法が自分の仕事にも応用出来たりする。メディアが発する情報の”内容部分”だけに反応するアタマになってしまうと、面白いことは思い浮かばない。

■ 収まるところはここ

 色々”手法”を説明したところで、一番大切なのは常に課題に対しての問題意識を持っているということ。普段から何も考えていない人は、考えろと言われても何も浮かばない。

 ブレインストーミングが最も力を発揮するのは、悩みすぎて夢にまで見てしまうほど考えに考えた人が、凝り固まったアタマをほぐすために行う時。悩みすぎて行き詰まったとき、少しアタマを休ませて、それから揺すってやると面白いアイデアがでてくるかもしれない。

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