家を建てたいお客さまが必ず「欲しい!」という資料とそのデザイン方法!

ほぼ全てのお客さま(と少々強気に言ってもいいほど)が欲しがる資料があります。おそらくすでにご存知だと思いますからもったいつけずに言ってしまうと、

他の方がどの程度の金額で家を建てているのか

という情報です。
金額を出してしまうことに抵抗を感じる会社も多く、それでも要求は多いので頭を悩ませた挙句、

参考価格

という名目を考え出すのですが、お客さま側から見ると「オトリ」にしか見えません。

「安い値段を提示しておいて、実はオプションだ何だと金額が上がっていくんでしょ?」

疑心暗鬼です。でも、これ当たり前ですよね。嫌な話ですが私自身も、知らない会社はまず疑ってしまいます。その会社が100%誠実に営業されていたとしても、知り合いでもない限り利益にならない“親切”はありえないだろうと思うわけです。

というわけで『参考価格』もあまり役に立ちません。

どんな資料を企画すれば、お客さまが「ほ、欲しい!」と思ってくれるのか?

それなら、もうストレートなタイトルで資料を作ってしまったほうが良いです。金額と仕様を資料に掲載する許可をお客さまからいただいて、プライバシー保護に最大限の配慮をして資料を作ってください。

【 タイトル 】
皆さんどうされてるの?
本物のお見積 実際のお客さまのプランと金額集

これくらい分かりやすければ文句なしです。
掲載する内容は、まず、

  • フロアプラン
  • 標準仕様
  • オプション

そして追加情報として、そのお客さま特有の事情

  • 特有事情 (地盤や地形、傾斜地、設備、車いす用のスロープなど)

その他、価格が上下する要素をざっと記載。

資料のデザイン方法

写真を掲載できれば一番いいですが、プライバシーに配慮して図面を手書きでトレースした間取り図(雰囲気が出て良いです)を使うなどの工夫をします。

トレースした間取り図をスキャナーで読み取り、さらにアドビ社のイラストレーターやフォトショップで調節して、グレーやこげ茶色の細い線にして配置します。白くて光沢の無い紙に印刷すると、モノトーンで品の良い雰囲気が出ます。
左側のページに間取り図、右側に細かな文字情報を先ほどの間取り図の線と同じ色のフォントで配置。文字は小さめで、左右ページともに余白・行間をほどよく取ります。

A4よりは、少し小さめのかわいらしい大きさにすれば、読む場所を選ばないので、例えば寝る前にベッドで読んでも疲れません。

他の仕様にしたらどうなるのか?も書き込んでもいいですが・・・

例えば、「この家を総漆喰からクロス貼り仕様にした場合、価格はこうなります」といった情報を記載する手もあります。

ただし、これを載せてしまうことで単価が下がってしまう可能性があるので工務店としては悩ましいところです。「安くなる」という情報を載せると、安くすることが推奨されているような感覚になりがちなのです。価格交渉を増やしてしまうことを考えると、忠実にお客さまの最終プランでの価格のみの解説にしたほうが無難だと思います。

また、価格改訂に対応できるよう価格部分を後からシールや手書きで入れられるようにしても良いですね。「数百部くらいならあっという間に配ってしまうよ」という場合は、格安印刷の利用をおすすめします。

資料が完成したら、ホームページで

「『皆さんどうされてるの?本物のお見積集』差し上げます」

これくらい分かりやすいボタンを設置して公知してください。

ワードやエクセルで作るのなら、極力シンプルに

理想的にはデザイン専用ソフトで冊子化したいところですが、もしワードやエクセルで作るのであれば極力分かりやすく制作してください。クリアファイルなどに挟み込むのではなく、簡易製本機または簡易製本できるバインダーでひとまとめにしてお渡しする方が読みやすいですし、保管していただける可能性が高まります。

配る相手に気をつける

資料としては強力なので、住所などの細かい情報をくださったお客さま限定配布としてください。イベントなどでテーブル上に置いて「ご自由にお取りください」という使い方は非常にもったいないです。