ハリウッドの映画学校で教えられた
「ナンバーワン映画の作り方」
は、拍子抜けするほどカンタンで、インチキ臭い(?)方法でした。
単刀直入に言ってしまえば、
切り口を変えてしまえば、なんでも一番になれる
ということ。
「全米興行収入第一位!」
という映画があまり大したことない映画だったなんてよくある話です。
この第一位というのは、
映画史上
ではありません。
公開ウィークエンド興行収入ナンバーワン
ということかもしれないのです。
公開ウィークエンドというのは、金曜日に封切って日曜日までの集計結果です。各映画会社で結託して、出来る限りウィークエンドの同時封切りを無くせば、だいたい新しい映画が週末ではナンバーワンになれます。
色んな切り口を融通しあって相互協力で業界全体を盛り上げていくというやり方でした。たとえドキュメンタリーなどの地味な映画やアートフィルムでも、時間をかけて放映映画館をアメリカ大陸を転々とさせれば、海外では、
「全米公開映画」
と堂々と言えます。その言葉をつけることができれば、説得力が上がるんですね。「ああ、あんなに広いアメリカ全土で上映してたってことは、きっと凄い映画なんだろう」と思ってくれますから。
大手住宅メーカーが使う手
大手住宅メーカーでも左うちわではないんだな、と感じるのは手を変え品を変え、自分たちの先進性を一生懸命アピールしようという試みを見たときです。例えば、最近あったのは、
「中部エリア最新のモデルハウスです!」
え~、当社のお客さまの会社も今週末にモデルハウスオープンなのに、なんでそんなウソつくの?と思ったことがありました。でも、ウソではありませんでした。
最新 = 自社のハウジングセンター展開のモデルハウスの中で、中部エリア最新
だったのです。
最新や一番を決める土俵が「自社内」というのであれば、なんでも一番になれます。その他にも、社内で開発された技術を“このエリアで初めて使った施工例”という書き方もされていました。
例えば、フランチャイズなどに加盟している工務店や、加盟したばかりの工務店であれば、最初の一棟は、
「○○地区で最初の『~~の家』です。」
と書いた方が良いです。これは、そのブランド名をこれから浸透させていく意志があるわけですから、知っていただくためにも「他エリアでは何棟も建てられている」という安心感を持っていただくことにもつながります。
御社でも何か努力もなく一番になっているものがあるはずです。
是非、頭を柔らかくして考えてみてください。
ただし、あまり大げさな言葉を使うと、お客さまを欺く事になりますから誠実にお願いします。