工務店、住宅業界に限らず、商品説明って読まれないものなんだなと実感します。
ホームページに「自由設計」さらに「完全自由設計」、おまけに「あなたのお好みどおりにどんな家でもつくります」と書いてあっても、イベントにやってきたお客さまのなかには、
「あ、自由設計なんですか!」
と驚く方もいらっしゃる。
『ええ~、そう書いてあるじゃないですか!』
と思うんですが、お客さまというのは印象が先入観になってそのまま固定されてしまうもののようです。
しかも、文字は読んでいるようで読んでいない。
お客さまとはそういうもの、という前提でホームページなどの発信物を改良していくしかないようです。
なぜ「自由設計」と書いてあるのに自由設計だと理解してもらえないのか?
でも、なぜなんでしょうか?
「自由設計」と書いても必ず言われる言葉が、
「ええ?自由設計だったんですか!」
大きなボタンにすればいいわけじゃない。
色を変えれば良いわけじゃない。
そもそも何がお客さまの“先入観”になっているのか。
例えば(ここからは想像です)・・・
御社の施工例がすばらしすぎて、「家はセンスの良い建築家の先生が言う通りに作るもので、素人の自分たちには口を挟む余地はないのではないか?」と萎縮してしまっているのかもしれない。
施工例が『作品』と表現されていて、『作品=作家の創作物』だと受け止められているのかもしれない。設計士が自身を『建築家』という表現をしていると、一部の人は「建築家=先生」という連想をするので、そこでも勘違いされているのかもしれない。
これら想像は、御社がお客さまに対して“敷居の高い会社”として印象づいていて、御社が売っているのは“御社の”ハイセンスな住宅であると思われているという、お客さまが物怖じしてしまっているという視点です。もし意図的にそうしているのでなければ、改善の余地はありそうです。
その逆の視点では、お客さまが御社を「企画住宅専門工務店」と見てしまっている場合があるかもしれません。例えば・・・
御社の施工例が似かよっていて、「この会社は企画住宅しか作らない会社だ」とお客さまが思い込んでしまっているのかもしれない。
御社の使用している素材(サイディングなど)が他の企画住宅専門会社の素材と似ている、または同じで「あの会社と同じ(企画住宅)仕組みの工務店なのだろうな」と思い込んでいるのかもしれない。
あくまでも予想の域を出ませんので、まずは自社が「どう思い込まれているのか?」を調べてみることをおすすめします。
その上で、敷居が高い感じならそれを下げる表現方法を、自社が望んでいる姿より安っぽくみられているのであれば、やはりその表現方法を改善していくことで、先入観をできるだけもたれにくくすることができそうです。