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 こちらは、2006年までに発行されたメールマガジンの内容です。


■ 好印象=好まれる人、は常に真実か?

メールマガジンからいらした方、ここが「アタマに残る中小企業」で間違いないです。

 前回の「アティテュード(態度)」の話題について、今までに無いほどの関心が寄せられた。多くは、

 「アティテュードのもっと具体的な例を知りたい!」

という内容。即実践!と短絡的にならないでほしいが、この具体的な例をご紹介したい。アティテュードを前面に押し出して成功した例と、控えて成功した例の両方を見ていきたい。

■ アイドルの遍歴

 前回アイドルについて触れた。歌手の浜崎あゆみは好例だといえる。以前はどちらかというと「素直そうな良い子」として写真に収まっていた。おそらく、本人の本当のキャラクターと合わなかったか、反響がなかったか、いずれにしても”ハマらなかった(商業的に成功しなかった)”ために路線変更をしたと予想される。

 現在の彼女のイメージは皆さんご存知の通り。「素直な良い子」からはほど遠い。これが彼女のアティテュード。で、好き嫌いはあれど熱狂的な支持を受けている。

■ アメ車の魅力

 若者に圧倒的な魅力のアメリカ製の車。特にこの点ではシボレー車に軍配があがる。決してビュイックやオールズモビルではない。

 コルベット・サバーバン・トラック・インパラ・カプリス。こんな車には「大人しく落ち着いた感じ」は全くない。荒々しく尖った印象がある。これがシボレー車のアティテュード。僕もシルバラードというフルサイズトラックに乗っていたが、飼いならされていないイメージに憧れた。誰にでも好かれるイメージになったら、シボレーは腐ってしまう。

■ ビートたけしはアティテュードの塊

 毒舌で知られるビートたけし。もしビートたけしが人の良さそうな芸人だったらこれだけの支持を得ることができただろうか?言いたいことを言う反面、これほど大物になってもまだ自分をこき下ろすことが出来るその潔さにも魅力がある。世界全てを美化することなく、常に冷静に本質を見るそのアティテュードにファンは掴まれる。

 ただし嫌いな人は猛烈に嫌う。それがアティテュードの宿命。

■ 野茂英雄と新庄剛志と伊良部秀輝

 愛想のないスポーツ選手の筆頭、野茂英雄。ただ黙々と自分の目標に向かっていく意志の強さを感じさせる。その愛想のなさが魅力になっている。野茂が新庄のように愛想が良かったら魅力は半減。しかし、その新庄も自信家で臆面もなくナルシストな奔放さがアティテュードとなり、魅力になっている。

 野茂は比較的多くの人に好かれるが、新庄は好き嫌いは極端。その中間に位置するのが伊良部秀輝。機嫌がダイレクトに表に出るタイプに見える。

■ 長渕剛

 今の10〜20代はどうか知らないが、僕の子供のころの長渕剛は今のようなタフなイメージとはほど遠く、よく喋る兄ちゃんだった。ところがあるときを境にそのキャラクターは大きく変わり、今のような寡黙なアティデュードで定着した。

 同様の例に、タイタニックに出演していたビル・パクストンはもっと面白い。「ストリート・オブ・ファイヤー」では味噌っ歯の弱っちいバーテンだったのだが、見事に渋い役柄の似合う俳優に変貌を遂げた。

■ 職人

 がんこジジイのトンカツ屋、ラーメン屋をはじめ、愛想は無いが実力のある職人達。そのがんこジジイはアティテュードが魅力になっている。愛想を振りまくのは自分の従業員に任せて、自分は我が道を行くタイプ。

 彼らがニコニコと愛想よくしていたら、この店の魅力は半減するだろう。また「あそこのオヤジ、めちゃめちゃ怖いけどラーメン美味いんだ」というクチコミは発生しない。

■ ビートルズはアティテュードを控えて成功

 ”伝説”ビートルズ。彼らは、当初アップテンポで革ジャンを着た、やんちゃなロック路線だった。しかし、反響がない。あるプロデューサーの発案で、ジャケットにネクタイでテンポを下げてみたところ大当たり!

 これはアティテュードを控えて成功した例。伝説のバンドも、知らないうちに大当たりしたのではなく、”演出”あってこその成功だったと言える。

 さあ、いかがなもんでしょうか?

 「自分は人付き合いが苦手だし、ましてやヘコヘコなんて出来ない」

と言っている方に、もしこういう”素質”があったり、その素質を伸ばす術が見つかれば一気に魅力に変えうるという例だ。いくつかの例の中でも触れたが、このアティテュードには好き嫌いというオマケがついてくる。万人受けするのは難しい。

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