お料理イベントは「見栄えのする料理」より地味でも広がりを感じさせるものに。

自社でちょっとオシャレな冊子やパンフレットを作ろうとか、ニュースレターを発行しようという会議になると、必ず出てくるのが、

レシピを載せよう
カフェを紹介しよう

というもの。

「レシピやカフェに “オシャレ感” を感じる。それを紹介している会社なら “オシャレな会社” だと思われるだろう」

というだけで、それをパンフレットに掲載しても「ここで家を建てたい!」と思うかというと・・・疑問です。
ですが、料理イベントは効果的だと考えられます。こちらの記事

これからの世代はキッチン収納をこれまで以上に増やす必要があるんです。

でも書いた通り、今後、家庭料理は大きく変わっていきます。
それは、レシピ本の中に出てきていたような本格的な食材を使わず、一般的な食材のみを使った本格料理を紹介するネットサービスが溢れてきたためです。

料理を紹介しているのは一般の方々。
使っているのは一般の食材。
しかも、家庭で比較的簡単にできる。
時間のあるとき用の凝った料理も教えてもらえる。

工務店でオシャレな家を建てたいと考える方は、家庭の文化をとても大切に考えている方が多いです。その一つが料理。

これだけの環境が整って、

「新しい家に住み始めたら、料理とかもがんばっちゃうぞ!」

とワクワクしている方は多いと思うのですが、逆に環境が整いすぎてパンフレットやニュースレターにレシピを載せても仕方がないんです。目新しいものを出すためには、クックパッドの上を行かなければならないんです。

レシピを載せてもあまり意味がありませんが、料理イベントを開催する意味はあります。ただ、その内容をどうするか?ですよね?

どんな時に「料理教室行こうかな」と思うか?

お料理イベントとは言ってみれば “お料理教室” なわけです。昔の女性なら花嫁修業という言葉もありました。でも、今は女性もとっても忙しい。だから、料理教室に通う時間の捻出は困難です。ワンコインで学びたい時に学べる料理教室も出来てきましたが、

そもそも、料理教室に行きたくなるスイッチってどこにあるのでしょうか?

それは、料理の基本を自分がいかに知らないかに気づいた時です。

ちょっと想像してみてください。
ハンバーグを作るとします。

ボールにパン粉を入れて、卵と牛乳を混ぜて・・・
このくらいなら写真でも分かりますよね。
次に、玉ねぎを炒めて・・・
これも分かります・・・かね?
というのは、炒め加減の表現も料理サイトの投稿者によって様々です。飴色だとか、焦げる手前とか。炒める時間も、強火で5分なのか、弱火で15分なのか。

自分の環境で強火で5分だと真っ黒。(T_T)

ってこともあります。
上級者は、時間より目と鼻と耳で炒める度合いを変えているそうです。でもそんなことどうやって文章や写真や動画で伝えればいいのでしょうか?

私自身、若い頃にTVの料理番組のスタッフだったことがあり、そこで作ったものを収録後に食べるのですが味付けが濃い!その理由は、映像としての見栄えを優先する(演出)ため、塩などが実際の分量より多くしてあるからでした。パッと塩を振っても、正確な量だとカメラに写らないんです。(笑)

まあ、ハンバーグを進めましょうか。
肉と炒めた玉ねぎをこねます。
こねすぎるとハンバーグは、はんぺんみたいにツルツルになってしまいます。でも、こねないと食感が悪いです。そして、焼く前に空気を抜くために手のひらに打ち付けるのですが、

どのくらいが適切?

だんだんハンバーグづくりが不安になってきます。
さあ、捏ねたハンバーグを熱したフライパンに。
熱したフライパンって、どのくらい熱してあるの?
引いた油が煙を出すほど?
うむむ・・・。(゜_゜)

この後、水を入れて蒸すように焼く方と、そのまま焦がしていく方など色々ありますが、最後は焼き加減を確かめるために串をさして、少し上から押さえます。

透明な肉汁が出てきたら出来上がり!

でも、この透明度が分かりません。
押した瞬間はやや濁り気味、その後透明っぽい肉汁が出てきて・・・あれ、もうちょっとかな?もう一回押して・・・あれ、よく分からない。

とやってるうちに、「もう良いか」とフライパンから上げると生焼けだったりするのです。

もう皆さんおわかりだと思いますが!

料理教室に行きたくなるスイッチは、

何をどの程度にする(焼いたり、煮たり)のか一度本物を見てみたい。
見慣れた材料が料理になっていく過程を自分の目で見て、結果を確認したい。
それを教えてもらいたくなる時が料理教室に行きたくなるスイッチです。

「玉ねぎはこんな感じで炒めます。」
「香り、分かりますか?」
「色、分かりますか?」
「にんにくはこうやって香りを出します。」
「この匂いの感じ、覚えていってくださいね」
「ここまで焦がすとダメです」
「肉はこうやって、このくらいまで捏ねます」
「焼き加減は、こうなってきた時にここを見る」

これらの正解の状態を自分の五感で感じたい、確信を持ちたいんです。
そうすれば、自分の家で再現して「あ、先生と似てる」と安心して料理ができる。

極端に言えば、完成形が派手な「見栄えのする料理」を教えるお料理イベントではなく、

基本で失敗しないように

というテーマで、

和食の出汁の取り方
魚の捌き方
肉の焼け具合の見方
メレンゲの立て方

などという基礎中の基礎の講座を開催する。
ベースとなる料理の基本を失敗しないように実際に目で確かめられるし、基本が身につけばそこからどんどんと色々な料理に広がっていく夢も持っていただけます。
工務店的にうれしいのは、基礎講座の方が定期的にイベントを開催するときにも、費用の負担がとても少なくてすみます。

そして、これは漆喰の家づくりをされている会社にやや限定されますが、

臭いのキツイ料理

を企画すれば、料理後のお話しをしているうちに、

「皆さん気づかれました?臭いが全然しないでしょ?」

と家の特色もアピールできます。
ある宿泊展示場を運営されていた工務店では、夜鍋料理をふるまって、その臭いが残らないことをアピールされていました。ファブリーズのCMでも鍋の臭いを消すエピソードがありましたから、その臭いが消える効果は漆喰の家が理解されやすいです。

このように、お料理イベントを企画する時は、基礎的でそこから料理が広がっていく

技術

を教えるイベントにしたほうが集客にもつながり、参加者に喜ばれます。

ダメ押しの一手として

参加資格は、「新たなお客様と、OB施主様」としてOB施主様の中に料理好きな方がいらっしゃったら、特別参加を打診してみましょう。

御社が建てた家で料理の楽しみが広がった話などを新規のお客様にシェアしていただけたら、家づくりイベントとしてもっと充実するはずです。意外とクックパッド投稿者だったりするかもしれませんから、ファンを増やすために喜んで協力してくださるかも。