動画を手軽に作ることができるようになりました。
スマホやタブレットでアプリをチョチョっと触ると、魔法のように動画ができる・・・のですが、ただ写真を並べているだけという動画が多くてつまらない。
面白い動画を作るためにも、最低でもこれだけは準備して制作を開始しましょう!
『撮る前』にストーリーを考える
撮影が終わってしまって、適当に撮った写真からストーリーを紡ぎ出すのは正直に言って難しいです。時間もかかりますし、ストレスがたまりますし、結果も良い作品が出来ません。「アップした」という事実のためだけに時間を使うのはもったいないです。
ですから、まずは次回のイベントと、いつものイベントの様子を思い出して・・・
撮りたいストーリー
撮れそうなストーリー
撮れたらいいなというストーリー
をいくつか思い浮かべてみてください。
動画を制作する目的は?
「動画があるんだぜ!すげーだろ」
という自慢ではありませんよね。
自社のイメージアップ
次回イベントへの集客
そんな目的があるはずですから、目的にかなうよう、何を伝えたいのか、何を見せたいのかを考えてください。
映像は見せる順番で印象が大きく変わってきます。
例えば、イベントを見せる場合(映像を想像しながら読み進めてください)、
【例1】
- まず、イベント全体を見渡せる写真:カット
- そして、イベント参加者の全身が入るくらいの距離からの映像:カット
- それから、参加者のクローズアップ
- エンド
【例2】
- まず、子供の目のクローズアップ(何やらやっている)
- カメラを下げて、子供の手のクローズアップ(やっていることを見せる):カット
- 子供を見守るお母さんの顔:カット
- 指導する人の顔:カット
- 3人のいち関係が分かる、人間を小さめに撮った:カット
- イベント全体を見渡せる写真:カット
- 子供、何かを完成させ、母親に自慢げに見せる
- エンド
多くの場合、【例1】で作ってしまいますよね。
下準備無しで撮った場合は、こんな映像に収まることが多いのではないでしょうか。
でもこれでは、ニュース映像のような淡々と「こんなことがありました」という印象になってしまい、興味が湧いてきません。
一方で、【例2】で制作すると、映像に人の感情が吹き込まれます。
子供がキラキラした目で何かをやっている顔のクローズアップを子育て世代(親)が見ると、
「何をしてるんだろう。こんなに目をキラキラさせて」
と興味を持ちます。
そこへ、次のカットに“答え”を用意しておきます。
お絵かきをしているところなどですね。
見ている方は、次に
「なぜこの子がお絵かきをしているシーンを見せられてるの?」
と感じ始めます。ここでも、やっぱり答えを用意します。でも、答えに行く前にもう少し盛り上げる演出をしましょう。
見守るお母さんの顔、指導している人の顔などです。
できれば指導している人が子供に声をかけ、声に反応した子供が視線を指導者にぐいっと向けて一生懸命聞いている様子があるといいですよね。
最初は子供の顔だけでした。
でも、だんだん世界が広がってきています。
まわりで見守る親、大人の存在。
あったかい時間が表現されます。
そこで、先ほど少し焦らした“答え”を見せます。
イベントの全体像です。
回遊しているお客さまがたくさんいる様子。
盛況な感じを見せます。
最後に、トドメです。(笑)
先ほどの子供の姿に戻ります。
子供は、先生(指導者)に「上手に出来たね」と褒められると、その感情を倍増させて母親に自慢します!
その瞬間を絶対に撮る!!
母親は後ろに立っていることが多いですから、子供はほぼ100%振り向きます。カメラ(スマホでもなんでも可)を手持ちで移動撮影。ぐるっと回って母子の表情をワンテイクで収める心の準備が必要です。
さて、こんなストーリーを頭の中にいくつか準備して、実際の現場に立つことになります。
常に良い被写体を探して、ハンターのような(笑)気持ちで撮影をしてください。
映像が沢山あれば良いというわけではありません。
良い動画を作るためには、“ある程度”撮る前から完成している状態を想像して撮影する、そんな意識を持ってください。