モデルハウスで見るべきところ、見せたいところをしっかりと示していますか?

あたかも誰かが住んでいるかのようにしつらえてあるモデルハウスが増えてきました。新しいワクワクするような生活をイメージさせます。

ところが、お話を聞いてみると疑問に思うことがあります。
そこには完璧に整えられた“家”があるだけなのです。

「家の仕様や特徴についてはどのように説明しているのですか?」
「当社の家は他社と違いますからね。お客さまに感じるままにご覧いただいています」

モデルハウスが素晴らしいことは否定しません。
私も、モデルハウスに行くと「ここに住めたらいいな!」と思います。

でも、問題はお客さまには見せたいところ、見るべきものは分かっていないことが多いのです。

漆喰の壁が見たい人は漆喰を見るけど・・・

この頃は漆喰の壁が人気です。
私も漆喰壁に憧れるので、モデルハウスに入って壁が漆喰だったりするともう興奮してしまいます。(我が家はクロスです)

ところが、漆喰をよく知らない人にとってはただの白い壁なんです。クロスも漆喰も、珪藻土もなにもありません。壁です。

人はモデルハウスを見る時、「是非ここを見てください」「ここが違うんです!」「ここが当社オリジナルです」と言われなければ、違いを意識することはありません。

どこのモデルハウスも格好良いし、特別に見えます。
プロの目には色々とアラが見えるかもしれませんが、私たちにとってはどれもこれも夢のような家なんです。

だから、お客さまの感じるままに見学させてしまうのは本当にもったいない。かといって付いて歩いて、

「こちらはですね・・・となっております。ハイ」
「あ、さすがですね。ここは・・・なんですよ!」

とやってしまったらお客さまは帰りたくなりますね。
だから、ポップなどを家の雰囲気を壊さないように洒落た感じで作って置いておく。できれば、

「当社の家の特徴的なところは、いたるところに設置してあるポップに書いてある」

その旨をお伝えする。
そして自由に見学してもらう。
これもポップの存在を最初に言っておくことで、お客さまが意識して読む確率がグンと上がります。
何を見るべきか伝えた状態で見学していただけば、確実にお客さまに自社と他社の違いをアピールすることができます。