キャッチコピーを考えるなら、あまりひねらないほうが良いものができます。

工務店のスタッフでありながら、すべての販促物を当社のような会社に外注するわけにはいきません。そうなるとスタッフ自身が自分で制作することになるわけですが、一番テキトーに書いてしまうのがキャッチコピーだと思います。

街を歩いてよく観察したり、ご自宅にある商品などを見てみるとある傾向を見ることができます。

プロは「・・・」でコピーを終わらない。

これは社内で制作したものだな、と良く分かるコピーは文章が「・・・」で終わるものが使われているとき。プロのコピーライターや、宣伝広告に関わる人達は「・・・」を使いません。広告をつくる現場で、

「あなたの明日のために・・・。」

などと書くと、「ために、何なの?」と聞かれます。
聞かれない現場だったら、転職したほうが良いくらいです。
あなたの明日のために何をするのか。
そこが大切なのです。

(あなたの明日のために)手抜きを出さない3重のチェックシステムを導入。

しているのか、

(あなたの明日のために)24時間いつでもつながるサポート電話設置。

なのか。先ほどの「・・・」で終わるコピーだと、どこの会社にも当てはまる単なるスペースを埋めるためだけの言葉になっているのがわかると思います。

「・・・。」と言葉をぼかすことで、なんとなくしっとりとした雰囲気が出るような気がするのはわかります。映画のタイトルなどはプロが作ってもこんなコピーになっていたりします。これは、映画は雰囲気が大切ですしストーリーを知られるギリギリの言葉を使う必要があるからです。間違っても

「命がけの冒険の末に、死なずにハッピーエンドになるストーリーです。」

とはいえませんから、「命がけの冒険の末に・・・」と止めてもいいのです。むしろ、途中で止められるとストーリーが気になるから映画のコピーとしてはOKということです。

でも、工務店のコピーとして「・・・。」で文章を終えることは、どうしても「あ、適当に書いてるな」という印象が拭えません。

ですから、あまりコピーをひねることを考えないで、まずは自社のサービスや自慢をそのまま文章にしてみましょう。

そのままの文章ができたら、何か削っても支障がない言葉は入っていないかを考える。余計な言葉を削り、何も足さずにポイントを捉える言葉を考えてください。

「これ、そのまま過ぎない?」

と思っても大丈夫。
そのまま過ぎるけど、短い文章ならプロでもなかなかたどり着けないコピーが書けた証拠です。