ホーム  »  接客・顧客心理  »  自分の業界の負のイメージを真っ向から否定しても、お客様は味方だと思ってはくれない。

自分の業界の負のイメージを真っ向から否定しても、お客様は味方だと思ってはくれない。

あるリフォーム会社の方とお話しをしていた時、

「ウチのキャッチコピーはね、“絶対失敗しないリフォームをご提供します”なんだ」

とおっしゃいました。
私は違和感を感じました。

確かに、リフォーム業界は怪しい業者が多いと思われている。
お客様は、失敗したくないと思っているに違いない。
だから、「絶対失敗しないリフォームを提供します」というコピーになった。

それは分かります。

でも、お客様の立場から見てみたら、

自ら「絶対失敗させない」と言っている会社だから安心

と考えるでしょうか。
その業界の中で、自社は正直。
だから、間違いない。
自社が正直だとわかっているのは内部の方々であって、外からみたらどこも同じなんです。

こういう心理状態にあるお客様がいるだろうか?

昔「ロマンシング・ザ・ストーン」という映画がありました。
セリフなどはうろ覚えですが、こんなシーンがあったのです。

ある女流作家が、人質に取られた姉を助けるため、コロンビアへ飛ぶ。
コロンビアの空港では言葉が話せず困っていたところへ、英語が分かる男が近づいてくる。その男が言うには、

「あのバスに乗れば、カルタヘナへ行ける」

主人公は見知らぬ男の言葉を信じてバスに乗ってしまいます。
バスの中で寝てしまい、起きたところはカルタヘナ(海の近く)ではなく、どこかの山地です。そこで、バスが路肩に停めてあったトラックにぶつかり止まってしまう。

途方にくれているところへ、空港で間違ったバスを教えた男が現れ、主人公は「次のバスが来るのか?」と聞く。男は、

「コロンビアにだって、次のバスは来るよ」

と言うやいなや、主人公に銃を突きつける。
そこへ路肩に停めてあったトラックの持ち主、この映画のヒーローが登場。

不穏な二人に遠くから声をかけるが、銃を持った男はいきなりヒーローに発砲。ヒーローとの銃撃戦の後に、男は逃走し主人公の女流作家とヒーローは最初の出会いをします。

そこで、女性は頓珍漢な問答をします。

女性「次のバスを待つんです」
ヒーロー「次のバスなんて来るわけないだろ?」
女性「だって、さっきの人がそう言ったから・・・」
ヒーロー「アンタに銃を向けた男がそう言ったのかい?」
女性「・・・」

女流作家は若くして成功したため、世間知らずで人の言葉を素直に信じてしまう、所謂、“天然タイプ” なんです。こんな天然なお客様がどれほどいるでしょうか?

リフォーム業界の一部の心無い業者のために、お客様に芽生えてしまった

疑念

その疑念を払拭しようと、当のリフォーム業界の中から、

「ウチは絶対に失敗させませんよ!」

と手を差し伸べられても、普通の人なら「いやいやいや。それはなんか違う」と思います。
しかも、

失敗させない

と言っているのは騙した会社も同じことなんです。

業界に対して世間が持ってしまった負のイメージを、どんなにストレートに否定してもお客様は簡単に味方だと思ってくれないのです。むしろ疑念は膨らむばかりです。

キャッチコピーではなく、何か別の方法で信頼を勝ち取るしかありません。