バイラル拡散したいなら、こんなアイデアを実践してみては?

バイラルとは、口コミである物事がドンドン広がっていくこと。2016年は「PPAP」がまさにそれですね。あの「アップルとペン」のアレです。

面白い動画を「これ、面白いよ」と拡散することで、自分自身が面白くて流行に敏感な人と受け取られるから皆さん我先にと拡散するんでしょうね。

ただ、バイラルはマーケティングにも応用が試みられていますが、工務店の顧客層である大人の世界でしかも商売絡みとみられるとなかなか広めてくれる方はいません。

「かっこいい動画を作ったら皆が広めてくれるかな?」

と動画制作を得意とする当社にも問い合わせがありますが、正直に申し上げて格好いい動画ではバイラルは難しいと思います。なので、当社ではバイラル目的のかっこいい動画は正直にお断りします。特殊効果を使った“物凄い”動画をつくる、というのであれば可能性はありますよ。( ̄ー ̄)ニヤリ

バイラルでは、感動やかわいい、すごい技術(神業)、コメディー、スケール感(大小)、お金のかかったものの破壊、新品商品を分解するなど、

荒業

に人気が集まるようです。今のところ「この会社の家、格好いいよ」という動画が広まっていくイメージをなかなか作ることができません。

工務店が挑戦するとしたら、やはり家づくり関係に行ってみましょう

家づくり関係でどんな“面白味”が出せそうか。
工務店にできそうなことで、ネットで人気になれそうなのは、

「やってみた系」動画

これです。
実は、10年ほど前、当社でもある動画の実験をしました。YouTubeがまだここまで注目されていなかった頃です。

当時、漆喰壁の人気がぐんぐん上がってきたところで、宣伝文句が

「漆喰には自浄作用があります。汚れも着かないんですよ。コーヒーを外壁にかけても放っておけば太陽光と漆喰の効果で汚れが勝手に落ちて真っ白になります」

ということだったので、実際にやってみました。
定点カメラを置いて、真夏の炎天下に建築用漆喰を塗った30センチ角の板、同じサイズの吹付けの板など3種類を置き、すべてにコーヒーをかけました。

そして10日間・・・。
実際に漆喰の汚れが一番色が薄くはなりましたが、真っ白にはなりませんでした。他の素材も真っ白ではないにしても、色が薄くなりました。
真っ白にならなかった、ということでボツになりましたが、これはもともと商品説明が大げさすぎたのだと思います。確かめていないことをお客さまに言うのも良くないです。下手をすればクレームになります!

しかし、コーヒーはかなりの悪条件です。コーヒーを誤ってこぼしてそれを水洗いもせず炎天下に置く人はいません。できれば、もう少し現実的に漆喰の効果をお客さまに正しく伝える方法を見つけるべきです。

ということで、この企画はダメでしたが、「やってみた系」ならいくらでもネタが転がっていそうです。これは実際に建築用として商品テストをすることとは違い、あくまでも好奇心を満たすために行うという立場をとっていただきたいです。商品テストだとネットでは理屈の強い方が多いですから、後々対応に困ります。

強度や耐久性をうたっている商品は多いですよね?

工務店の中には土木関連部門のある会社も多いです。その中には重機をお持ちの会社もありますよね?

でしたら、例えば

「材木はどのくらいの強度に耐えられるのか?」

と題して、斜めに置いた材木の上を重機で踏んでみる。その重機の重さや材木の角度、踏んだ位置などを正確にはかり、材木にかかった重さなどを物理的に算出する。ここはネットでもう一つ人気のキーワード「才能の無駄遣い」といわれるほど細かく計算してください。

余裕があれば、古い家の解体で出てきた同サイズの材木、例えば北側で使われていて湿気にやられてバサバサになった材木に同じような実験をして比較してみるなど、面白味と実用性を加えてみてはいかがでしょうか。

その他、例えば現場でヘルメットをかぶっていないとどうなるか?

これは人の頭で実験するとスタッフがかわいそうですし、ネットで避難を浴びますので、ヘルメットのよくぶつかる部分に皮膚に似たものを貼って、それを歩くスピードや不用意に立ち上がるスピードでぶつけてみる。出来た傷と、その傷をつけるためにはどれほどの力がかかるのかを、これまた物理的に算出する。同等のインパクトで、例えば「サッカー選手に蹴られたくらい」などというビジュアルイメージをしやすい比較をする。

「ということで、現場では必ずヘルメットを被ってください」

というお話しにしてもいいです。

その他にもできそうなことはいくらでもありますね

例えば、

サイディングの壁に野球ボールをぶつけて、どのくらいの力で割れてしまうのか?の実験。
ボールの代わりに自転車が倒れてハンドルが当たったらどんなダメージになるのか。
この場合は、被害額・修理費用などなどをこれまた「才能の無駄遣い」レベルで検証してください。お客さまへの注意喚起にもなり実用的です。

さてこんな動画を思いつくままに作って、ドンドンアップしていくと面白くて若々しい会社というイメージも得られるかもしれません。ときには真面目な実験もするようにしないと、おふざけばかりと受け取られるかもしれません。

おしゃれなイメージをつけたい会社にかなり昔に提案したとき、「ウチはそういう浮ついた会社じゃない」と言われたことがありますが、そんなことはありません。

おしゃれな会社でも、ユーモアや若々しさがあったほうがこれから家を建てる若い世代に親近感を持っていただける可能性もあります。

今のところ、これは提案で終わってしまっています。
そのまま案を捨ててしまうのももったいないので、もう出してしまいます。
早い者勝ちですよ!

もし、こんな動画の企画時、アイデアを出す要員が必要でしたら当社にご相談ください。子供のような視点で御社にしかできない動画ネタ、おさがししますよ。